2003年4月刊

サラリーマン野宿旅
蓑上 誠一 著

四六判ソフトカバー 定価1575円(税込) ISBN 4-939058-03-4


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 三十路を過ぎてバイクと車の免許を取った。
 以来、ある時はオフロード・バイクを駆り、またある時はジムニーで山道をさまよう。
 日本全国を野宿しながら旅した距離はしめて24万キロ。
 路肩の溝にはまり、畑に車ごと落ち、山奥でクマから逃げ惑い、強風にテントを吹き飛ばされる。

それでもサラリーマンは旅に出る。

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 今、私は休日には車で出掛け、野宿旅の旅人に変身するサラリーマンとなった。 

 転職は繰り返したがサラリーマンから逃れる事は出来なかった。サラリーマンのあがきとしていろいろやってはみたが、どれも満足出来なかった。

 野宿旅はサラリーマンに許された自己実現の一つだ、などと大袈裟に言えはしないかもしれない。しかし野宿旅で味わい感じるあの充実感はやった者でしか分からない。人を引き付ける何かがある。

 サラリーマンがサラリーマンでないもう一人の自分を見出す時間が野宿旅にはある。

 「サラリーマンと旅」より


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